★2005.12.25 マイルスデイヴィスの変革、24的分析、ポールダンスエ
ロチシズムとロックンローラーは今夜も転がり続ける
午前4時、bar
の重い扉を開け外へ出る、北から冷たい風を受ける、ふと空を見上げると傾いた位置の12年前と同じオリオン座、扉に鍵をかける、カチャリ......現実
の音、koolをポケットから取り出し火を点ける、深い溜め息は煙に変わる。中古の車にハリバートンを投げ入れエンジンをふかす、少しテンション
を下げるために街に向かうのである、bar の雰囲気のまま帰ってもすぐ眠れないからだ。"タクシードライバー"
の如くゆっくり運転し街をさまよい、人々を観察してみる、ジャックバウアーのような分析力は僕にはない(バーテンダーやホステスなんかを見極めるのには定
評はあるが......そんな能力ではCTUには雇ってもらえないのだろうなあ、相変わらず僕は世の中の役立たずだ)。
街は週末の様相で、人々は俗の宴に酔いしれていた。
若いB系の小太りのオトコが何か大声で叫ぶ、まるで世界の終わりのように。その隣でカラスがネクタイたちをつつく、今やこれは違法だ。少し先では、なにで
酔っぱらっているのかわからない2人のオンナがベリーダンスのように腰をクネらせ踊っている、昔よく見た踊り子の "ポールダンス"
を思い出す、このテの擬似セックス的行為やダンスにオトコは弱く、オンナはこぞって賞賛するものだ、それらのエロチシズムにオトコは極度の欲求不満を無意
識のなかに覚えるのだ、犯罪が起こるのもムリはない。僕は現在の自分の状況にオーバーラップさせるとなんとなくやるせなくなり車を路肩に停め再び
kool
に火を点けて車を降りた、空を見上げオリオン座を探したがそこにはいかなる星もなかった、午前5時、都会の空は狭い。騒音がいろいろゴチャまぜになって音
楽に聴こえた。
音楽.........昔、バンドブームにのっかって少しだけコピーバンドをしたコトがある。僕は楽器ができなかったので唄うだけだった。そんなある日、
ギタリストが僕に『強い意志を持って転がり続けるのがロックンロールってもんヨ』と、カッコつけて言った。だが、僕らのやっていた音楽は残念なが
らロックンロールではなかった。
しかし今、僕は当時の彼の言ったことがどれだけ困難で稀少で尚且つどれだけ "素敵なコト" か身に滲みてわかる。
転がり続ける強い意志..........
多くのアーティストがそうであるように彼もまた自分の中で何かを爆発させてこの世を去った。僕はバンドをやめた。たった半年間の出来事だった。というワケ
でそんな "ロックンローラー" になりたいと、今も、僕は思っている、2度と歌は唄うコトはないけれど........
寒いので車に戻り、アラウンドザミッドナイトのカセットテープをかけ帰路につくために再び走り出す。マイルスデイヴィスもカテゴライズされるのを嫌い、立
ち止まらず様々な人々と様々なセッションをし自分を変革した、縁(えにし)がそれらを結び創造したのだ。僕もロックの魂をもって転がり続けねばな
らない。
来る年はある意味、僕にとっても、アウトローにとっても変革の年になるであろう、長距離ランナーは今年も走り続け道はまだまだ半ばだ。『
keep the faith. keep on rock'n roll.
』午前6時、オリオン座の消えた未だ明けぬ空を見上げ、親愛なる矢沢永吉のモノマネをしてカッコつけてそうつぶやいてみた。
keep the faith. keep on rock'n
roll.
2006
2005年もありがとうございました。
と、いうワケで来年のアウトローのテーマは "変革" 、いい意味でみなさまを裏切っていきたいと思いますので、乞うご期待!
ta