★2014.5.2
virtual insanity
(お祭り体質と猪子寿之の秩序なきピースと職人のいらない世界)
★2013.6.12
hey
bartender (或る夜の出来事)
★2013.6.9
bad boy
blues......again (裏
切りのアウトロー, 飲食個店の悲哀,帰属コミュニティを増やす意味,孤立死)
★2013.4.27
imagine (レ
イヤー分けと可換不可換論で考える 少子化,移民,文化多元,アイデンティティ)
★2012.10.11 jump (新
店舗のご挨拶,インタビュー)
★2011.6.26 上を向いて歩こ う......歩くために
(タチイチ,リテラシー,自己決
定の重要性、方法論としてのロードマップとレイヤー分け、弊害となる理想主義と依存体質が包含する二項対立)
★2009.11.11
nono
★2009.10.19
アー・ユー・ハッピー?.......... いい事ばかりはありゃしない
★2009.10.4
one
way
or another (リストラする世界, このコラムの分析)
★2009.9.27
亀が泳ぐ街 (ダブルスタンダードの世界に在って)
★2009.9.27
亀が泳ぐ街 (携帯電話から閲覧用の後半部です)
★2009.7.17
蜃気楼 (暑中お見舞い申し上げます)
★2009.2.27 masculin,
féminin
(遊び,そしてバランス)
★2008.11.14
we're gonna win (しゃべり
すぎるオトコたち)
★2008.11.8
bad boy blues (友よ
私の言葉を信じるな op14-7)
★2008.8.8 マーロウ (残暑見舞い)
★2008.7.17
(E)na (対
極にあるものと美意 識、羞恥心を忘れるコトについて)
★2008.7.11 ちっちゃなダイアモンド (エ
ネルギーの解 放の術)
★2008.5.8 no
more rain
★2008.5.2
明日晴れるかな..........(ヒ
トを教える時に)
★2008.4.17
空がまた暗くなる (経験値と危険予知)
★2008.2.22
go go happy day
★2008.2.17 waltzing
matilda with me (バーに慣れていな い方々へ)
★2007.11.11 7
人の弁護士 (海外ドラマの話)
★2007.8.9
life goes on the ..... (残暑見舞い)
★2007.7.17 all
apologies
★2007.5.31
sevenstars (with
tony at english bay)
★2007.5.28 脱水
(smells like bartender's spirit)飲食関係者以外の方は夢
がなくなるので読まないでください。
★2007.5.27 虐めと江戸っ子
★2006.12.27
薬味
★2006.12.24 症候群
★2006.11.7
past 6
★2006.7.17
頭を丸めてみて
★2006.3.30
クレタ
★2006.3.19 大きな木の上の物語
★2005.12.25 マイルスデイヴィスの変革、24的分析、ポールダンスエロチシズムとロックンローラーは今夜も転が
り続ける
★2005.11.30
ライフスタ イル再考
★2005.11.1 five
long years
★2005.10.31 12
年前
★2005.8.8
mi
candela
★2005.8.1
真夏の夜の夢 (暑中御見舞)
★2005.7.17
タブー ("善と悪" 後編)
★2005.7.1 善と悪
★2005.3.31 春
★2005.1.10
マイルスデイヴィスの魂、24的判断力、焼肉エロチシズム
と長 距離ランナーが走りつづける
★2004.11.25
バーフライたちの愛すべき風景
★2004.10.10
アウトロー5選の評と粋なライフスタイルについて
★2004.8.25
6th 夏5選の評
★2004.8.7
暑中お見舞い申し上げます
★2004.7.17 5th
いつものアテ5選の評
★2004.6.17 4th
すきな酒5選の評
★2004.5.1
3rd すきな場所5選の評
★2004.4.14
言い訳
★2004.4.1 2nd 楽曲5選の評
★ 2004.3.3
1st 映画5選の評
★
2004.3.3 1st映画5選の評
僕は人生のなかでいったい何本の映画を観てきたんだろう?
それは、僕は死ぬまであと何食食べれるのか?
というのに匹敵するくらい些細な疑問だった。勿論、結構な数の映画を観てきたしこれからもヒトの倍は食べ続けるんだろう
けど、そんなの数えるのは不毛すぎ
る。だって意外と今まで観た映画を覚えてないもの。でも、一番最初にひとりで行った映画とか初めて女の子と行った映画と
かシチュエイションによってはくだ
らない映画でも覚えてたりする。例えば、"シンドラーのリスト"観ながらあのコの太もも触ったなぁ
とか...(実話ではありません。あの映画観ながらそんなコトできる人間にはならないように日々我慢と努力してる)
結構いろんなことを思い出す。たまにはそうやって立ち止まって考えるのは悪くない、映画っていろんな思い出あるんです
よ、ヒトそれぞれに...
僕は今より若造の頃、映画やエンターテイメントに携わる仕事がしたくて海外に飛び出たことがある。結局、挫折して今は
諸先輩方のお陰でこんなに素晴らし いバーテンダーになってしまったけど...
だから今でもエンターテイメントに魅せられ続けてるし、バーの仕事も一種のエンターテイメントだと思ってみんなの笑い者
になるべく日々成長しております。 身体を張ってキャラクター創りをしてます。デ•ニーロのように...
このホームページは昨年の夏頃、バーのちいさな会話から始まった。
よく当店を利用してくれている某社の某SEのF君が、簡単なホームページならすぐできますよ、と言ったので宣伝広告の
予算のとれない弱小な当店は彼に無
理矢理フォーマットを作ってもらい、尚且つ文句を言い乍らこのホームページは今に至っている。F君にはこの場を借りてお
礼を言いたい。
だけど、作ってみたはいいが誰も見てくれないし検索では引っかからない、アクセス数が少なすぎる。これじゃいかんとい
うのでいろいろ考えた。
"ハイフィディリティ"という映画の中で主人公たちが、けだるい日曜の昼間に聴きたい曲ベスト5などとその時々にあっ
た何かを5つ選んでみんなで話し合 う
といういかにも退屈凌ぎな遊びをしてたのを思い出してヒントにしたのが今回の企画なのであります。
タイクツシノギ...
ただ単に5つ選ぶんじゃなしにいろんなこと思い出しながらお聞かせ願えれば光栄です。
因みに僕の5選は以下の通り、
☆恋人たちの予感 ...........男と女の微妙な恋愛観をテーマに素敵にニューヨークの街を描いている。
☆ニューシネマパラダイス ......ヒトの中で映画というものがどういう位置に存在するのか考えます。
☆聖者の眠る街 ........僕は流浪者であるが故にこの映画の世界観はけして小さくないと感じた。
☆ブルーインザフェイス
.......ストーリーはスモークの方だけど、バーテンダーはオーギー・レンにならねばいかん。
☆ブエナビスタソシアルクラブ
.......ミュージカル好きの僕が迷いに迷ってドキュメンタリー音楽映画を選んだのは造られたものが嫌なワケではな
くて、純粋に彼等の楽しそうな演奏 に魅せられたからです。残念ながら昨年この世を去った最長老ギタリスト
コンパイ・セグンドと素敵なピアニスト ルーベン・ゴンザレスのご冥福をお祈りします。
さて、映画の話。漠然と5つ選べ、というのは酷な話だったかもしれない。以前も石橋の某barの店主と映画ベスト5と
いうのをやったことがあったんだけ
ど、結局お互い50コから絞り切れなかった。もっと具体的にギャング映画ベスト5とかにすれば話も早かったんだろうけ
ど......少し反省
やってみて驚いたのは、みんなたくさんマイナーな映画観てるなということと、ヒトの好みというのは千差万別なのだとい
うこと。はじめる前はある程度片寄
るかなと思ってたんだけど、どうしてどうしてビックリするくらいたくさんの映画たちが選ばれた。そしてそこにはいろいろ
な思い入れがあって、僕個人として
はホント楽しませていただいた。いかんせんプライベートな話(当然ながら)がほとんどなのでここで紹介できないのが残念
だけどお店としては少し盛り上がら
していただきました。格好良くまとめたヒトもいれば、過去を見られるようで恥ずかしいというヒトもいたり、こんなことし
て何になる!と憤慨されたヒトもい
た。ハイ、正直言って何にもなりません、このホームページ開始の付加的ものです。みなさんにとっては映画や音楽を通して
人生を見直すいい機会にしていただ
ければいいなと思います(偉そう?)。だから、敢えて具体的なベスト5ではなしにただの5選にしたワケなんだから。
タイクツシノギ......? いいじゃんそれで!
★2004.4.1 2nd
楽曲5選の評
香りとか味とか音楽は、時にせつなくなることがある。
それは昔の恋愛相手だったり、逝ってしまった人々だったり、若き日々の憧憬だったりが急に襲いかかってくるわけで、いつも不意を
つかれてしまう。今回のお
題は無理矢理そんな中へ皆様を連れていってしまったようだ。カウンターで涙ぐまれるとなんか悪いことしたようで心苦しかった。そ
こにはいろいろな人生が存 在した。そして様々な思い出が.......
改めて、当店はヒトが何かを置いていく場所なんだと感じた。
僕は、志す人々にスキルを提供しているからか、コンセプトは?とか
なぜこの場所で?とかよく訊かれるんだけど、理由はもちろんたくさんある。あり過ぎてここでは述べないが、そんな風に何かを置い
ていくヒトたちをだいじに
したい。だから、僕から声が大きいですよとか今日は隣のヒトにかまわないであげてねとか叱られた方々は多いでしょうが、バーとい
う場所は、というか当店の
ような場所は非常にパーソナルな空間であることが必要だと思っている。皆がいつも何かを語りたいワケじゃないし、いつもは楽しく
お話ししてても今日は話し
たくないという日だってあるはず、要はその日その日で気分も違うし同じヒトでも毎回違うヒトなのだ。だから僕がよく
当店にはジョウレンサンはいません。と、言うのはそういうことです。馴れて仲良くなったとしても原則的にはその日の気分で個々に
楽しんでいただきたい。だ
から、それを司って叱ったり皆で盛り上がったりするバーテンダーがいるのです。逆に大衆居酒屋さんにバーテンダーがいないことが
多いのはパーソナルが必要
ないからなんですな。というワケで、僕は毎日がはじめましてで、毎日がありがとうさようならでやらせていただいております。
そんな場所にヒトは時に何かを捨て、時に何かを見つけ去っていく..........一期一会で.....
さて僕の5選は、
☆maybe tomorrow/REBECCA.......................何度はげまされたか...
☆少年/三ツ矢雄二...........................................僕の憧憬、僕のエ
ンターテーメントの原点。
☆honey dripper/the oscar peterson
trio.........ヴァンクーバー時代のテーマソング、青春か...
☆cold turkey/john
lennon...............................こんな人間です。
☆diamonds on my windshield/tom waits........こんなバーです。
今回、たくさんの候補の中からいくつかを改めて聴きかえしてはみたものの、当時の輝きはそこにはもうなかった。せつなくなっ
た。昔読んだ本で、子供の頃
よく遊んだ玩具をみつけていま遊んでも昔のようには遊べない、だから昔の恋人のことは忘れなさい。というのがあったけど、そんな
感じかな。ただそれらの音
楽は、僕を構成していることには変わりない。そして、これからもいろんな音楽に出会いいろんなヒトに出会い、僕も当店もまだまだ
成長していくのです。それ が、一期一会.....
★2004.4.14 言い訳
当店はこの時季、正面の扉を開けっ放しにしてカフェテラスのようにオープンエアで陽が沈むまでの時間を営業している。
先日、初めてのお客様からあるご指摘をいただいた。いつも早い時間は開けっ放しで大音量で音楽かけているのに実際入ってみると恐
いくらい静かで戸惑った。
とのコト、確かに一番最初のお客様が来られるまで僕はすきな音楽を結構大きな音量で聴いている。ある意味外に対してのアピールな
んだけど実際は僕のテン
ションを上げる為なんです。だから基本的には当店は非常に静かな落ち着いたお店です。店主があまり落ち着いた人間ではないようで
ご迷惑おかけいたしており ます。ご勘弁を.......
もうひとつ。ホームページというものは当店の一期一会の精神に反するんじゃないか、というご指摘も別の方からいただいた。
なるほどその通り。どこぞの何たらクラブとか、何たら協会とか、チーム何たらとか、僕自身そういうお付き合いは苦手だから基本的
に当店はイベントを催すこ
とはない。となるとこのホームページの存在は矛盾している。特にこのコラムなんぞで弊店の言い訳をするなんてもってのほか。い
やぁ、こまったこまったこま どり姉妹。
ただ、なんとなく始めたこのページと企画は予想以上の反響があって驚いた。実はこのコラムも楽しみにしてくださってる方も少な
くない。先日も北海道の知 らない方からメールを頂戴した。(インターネットってすごい!)
このページを楽しみにしていてまた機会があればお店に伺いますとのコトでしたが、何もない暗いだけの店ですからあまり期待されて
もこまどり姉妹。(
ところで、こまどり姉妹って僕知らないんですけどすごい知名度やね。)まあ、ホームページは実験的なもので広告費をケチってるん
だとご理解ください。
僕はまだまだ未熟なものでいろいろ思いつきでやってしまってますのでみなさんに叱咤激励いただきながら心も身体も日々成長して
おります。とりあえず、こ
のページは今年一年は続けて参りますので暖かく見守ってやってください。因みにみなさんのおかげで検索エンジンで上位でひっかか
るようになりました。感 謝!
今回はみなさまのご指摘にお答え(してない?)しました。 嗚呼、バーって難しいなぁ.......
★2004.5.1 3rd
すきな場所5選の評
今回は、締め切り日を書くのを忘れておりました。楽しみにしてくれている方にはご迷惑をおかけしまし
た。
先日もあるお客さんと話してたんだけど、すきな場所というのは心に残る楽曲や映画と同じで、単にその音楽、物語、
空間がすきなワケではなくて、そこにあ
る様々な思い出なんかが付随して初めて自分の一部になるんだろうというコト。「アウトローってそんなにお金のかかっ
てるお店じゃないしあまり好きなタイプ
のお店じゃないけどあの素敵なバーテンダーと過ごした一瞬が人生を変えたの.......」
僕はひとつのモノゴトを推考を重ねて行なうヒトで、よく優柔不断な性格に思われがちだけど、気持ちいい日々を過ご
す為にもライフスタイルの確立はそれな
くしてないと思う。お店を始めた頃某ADの方に、店にあるひとつひとつのモノ、コトがお前なんだぞ、と言われたこと
がある。当初この言葉を頂いた時、そん
なこと言われんでもわかってるわい!オッサン!なんて思ったけど、今僕はその難しさを実感してモノゴトを推考し実行
するようにしている。そして、それは店
だけではなく人生にまで影響を及ぼすコトだと知ったのは最近のコトだ。僕はよくヘンコな人間に見られがちだけど、実
は頭の柔らかい前向きな人間なのです
よ。まあ、某ADの大先生には大変感謝しております。(最近お見かけしませんが......)
何の話だったかな?
そう、いろいろな思い出を様々な方法で消化してスキとかキライとかが成り立ってるし、自分の中に刻み込んで吟味し
て淘汰して初めて自分の気持ちいいライ フスタイルってある様な気がするんですな。
さて、そんな僕のすきな場所5選
☆ロカルノビーチ.........ヴァンクーバーのビーチ、忘れられない思い出がある。
☆キツラノビーチ..........同じくヴァンクーバー、最後に住んでたところ、オクトパスガーデンというファ
ンキーなスシバーあり。
☆桂浜.........ひとり旅して野宿した、波の音、朝市のトマトの味。
☆N.Y.のWTCの下にあった tkts
の売り場.......ミュージカル好きの僕はタイムズスクエアで並ぶより楽なここで半分野宿してどうしても観たい
演劇のチケットを手に入れた。崩壊して からは行ってない。
☆Dolca(ドルカ)......これも今はない、旧梅田コマ劇場の1Fにあったローストビーフのサンドウィッチ
店、僕の青春。
不思議なコトに最近気に入ってる場所は、5選には入ってこない。きっとこれから僕の中を通り抜けて定着していくん
だろうな....
堂々と紹介できる場所をこれからも増やしていきましょう。
★2004.6.17 4th すきな酒5選の評
「酒の呑めねぇ奴ぁ大人じゃぁねぇ!」なんていうつもりはサラサラございませんが、お酒を呑まない人生なんて退屈だっ
たろうなぁ、なんて思う。ご病気や
体質で飲めない方には申し訳ないんだけれど、お酒ってこんな世知辛い世の中に住む現代人には必要不可欠なモノだよね。歴
史的にも古代文明の時代からあるワ
ケだから現代人に限ったことではない。タバコは百害あって一利なしといわれるけど酒は百薬の長といわれるし、実際ほとん
どのお酒は元来薬用として発展して きた。そして、今ではお酒を嗜好品
として楽しむ行為がバーという文化を産み出した。嗜好品だからこそ好みがあるし楽しめる。
そんな今回の5選は、同じお酒でもいろいろな飲み方があるし実に皆さんお酒を楽しんでおられるなと流石に驚いた。だから
こそバーテンダーってのはがんばっ
てうまいお酒を作らないといけないワケなんですよね。おかげさまで「アウトローの〜」という回答が多かったのは嬉しかっ
た。とりわけコアントロリッキーは
僕の自信作だったし評価いただいたのは冥利に尽きます。これで心置きなく値上げできる.....フフフ......
僕はオリジナルカクテルをあまり好まない。何万ものカクテルが何十年も続いてるのだから完成されてるし、既存のもので十
分間に合うと考えるからだ。気に
入ったカクテルはいつでもどこのお店でも呑んで欲しい。だからこそ僕は既存のものをいかに他店よりおいしく作るかに精進
したいと思っておるのですよ。僕は
それだけ1杯に愛情を注いでいるのですな。というワケで今回僕の5選は発表しません。僕は伝道師なので敢えて選ぶと誤解
が生ずるのでやめときます。
昔、空港のラウンジでグレンファークラスというスコッチウィスキーをひとりで呑んでたら隣の初老の紳士が(彼はwasp
で南部なまりだった)、マルガリー
タ(たいがい海外のミャルガルィータは恐ろしくまずい)を片手にグレンファークラスのすばらしさを語ってくれたことが
あった。結局、2人でラウンジの数少
ないシングルモルトを4杯づつ呑んでフラフラでボーディングした。今になって僕はこう思う。お酒は万国共通の趣味になり
うるし、あの時僕がグレンファーク
ラスなんぞ呑んでなかったらアメリカ人に珍しいスコッチ好きの彼と酒の話で盛り上がることはなかったろう。
酒ってすばらしい!
★2004.7.17
5th いつものアテ5選の評
ダカラワタシハキラワレル
僕のように毒を噴くバーテンダーは敬遠されがちだが、同業のS氏曰く、「本意を理解されないから嫌われるん
だ、まあ、はじめから理解してくれない奴に理
解して欲しくないけどね。」、同感である。最近誤解されるコトが多くて少しウンザリしてたんだけど、別にムリに
解ってもらわなくってもいいや、よく考えて
歩いてきたんだから悪く言われたって誤解されたって理解されないなら仕方ない。頑固なワ
ケではなくって、ただ説明する必要
性を感じないだけ、すなわち嫌われたっていいや、なんです。ダカラワタシハキラワレル.......
なんかお題がただのアンケートみたいになってきたね、なんて言われましたが(まあネタ切れは否めないが)、もう
少し理解して欲しいなあ、今回のお題は実に
深いのですよ。僕は、当店みたいなバーをやってて言うのも何ですが、バーの基本形はレストランなどのウェイティ
ングバーにあると考える。バーで待ち合わせ
て、食事と一緒に酒を楽しんで、その後、また食後酒をバーで楽しむ。特に、食事とお酒のマリアージュを提案でき
るバーテンダーやソムリエは、食事という日
常のエンターテイメントを演出する演出家でありエンターティナーでもある。だから、食と酒は密接に関わり合って
るんです。
昔東京で働いてた頃、五反田界隈(だったと思う)のとあるJAZZの流れるお鮨屋さんで仲間とヒカリモノのにぎ
りをつまんでいると店主が、ラガヴーリンと
いうアイラ島のクセのあるスコッチウィスキーの氷なしの水割りをだしてくれたことがあった。鮨の風味とアイラ独
特の塩の香りが合わさって今までに味わった
ことのない味覚をもたらした。勿論、どんなネタにも合うわけがないことも店主は知っていた。彼は、ヒカリモノや
脂ののったモノや貝類なんかを楽しむバーテ ンダーに敢えてマリアージュを試すコトを促したのだ、脱帽。
さて、そんな5選。
今回も僕は5選を選ばないでおく。なぜなら、当店にてお出ししてるおつまみや料理は開業する前から僕が好んで選
んだものだからそれ以外ないからである。あ しからず......
今回も実にバラエティに富んだ回答をいただいた。料理のレシピを細かく書いてくれた方もいらっしゃったがほとん
どを割愛してしまった。僕がプライベートで
作って食べますので堪忍してね。じゃがりこばかり5つ選んでくれた某C店のオーナーには閉口したけ
ど.......
とりわけ、タバコとか素敵な会話など、いやあバーっぽい回答だなあ、などと関心致しました、脱帽。
当店はお付きだしとして、スナック菓子をお出しするコトが多いがここでは書かないけどこれにもいろいろと理由が
あるんですよ。愛がないね、などと言われま
すがスナック菓子もたくさんのヒトが研究した愛の賜物じゃああ〜りませんか。それにおいしくないモノがアテに出
てくる意義のないお店の方が多いですよ、実 際。その方が愛がない、と思いませんか?
ダカラワタシハキラワレル.......のかなあ.......
★2004.8.7
暑中お見舞い申し上げます
暑さと大雨で世の中が忙しく夏を通り過ぎておりますが、当店は相変わらずのんびり致しておりまする。皆様はいかがお過
ごしでしょうか?暑い夏というと僕
は、もっと若かりし頃、鳶職の手元(手伝い)だった時のことを思い出す。炎天下の中塩を舐めながら汗だくでコンパネ(ベ
ニヤのでっかいの)や自在クランプ
(パイプのジョイント)などをフラフラになりながら運んだりして働いてた。建築現場の人々は我々の見えないところでこん
な暑い中でも働いておられる、ホン
トに大変なお仕事だ。時こそ違うが同じ建築会社に行っていた僕のバーテンダーの兄貴分とよく話すのだけれど、あの時現場
が終わってからオッサンたちと呑ん
だ缶ビール(なぜか500mlなのだ!)は今まで呑んだ酒の中で一番うまかったなあ、充実ってあのコトなんだよね、なん
て考えたら最近充実感ってないな あ。皆さんどうですか充実した日々過ごしてますか?
『継続は力なり』といわれますが、先日とあるお店の20ウン周年のパーティーに少しだけ顔をださせていただいた、大御所
の方々が楽しそうに笑っておられる
のを拝見してすごいな素敵だなと感じた。どんな形であれ10年を超すお店というのは素晴らしい、それは、味、雰囲気、場
所、コンセプト、そしてヒトなどが
バランス良く維持されムリなく継続されているからで、改めて当店もこれからが正念場だと実感した。タイガースの金本選手
もそうだが何事も続けてこそであ
る、そんな諸先輩方がおられるから後進も努力するのだ。そんなコトを考える2004年の夏であります。しかし暑いね
え.......お身体にお気をつけ て!
★2004.8.25 6th夏5選の評
僕の5選、
☆アクアティックセンターのプール.......vancouver.B.C
の公営プール、スキューバのオープンウォーターもここで取得
☆吉野川でのキャンプ.......中学の卒業記念のキャンプ、仲間たち
☆ボサノヴァ......冬もいいけどね
☆夕立ちの降り始めのアスファルトの匂い.....すきだなあ
☆野宿.....人生の流浪者です
1988年の夏の誕生日は高知県の桂浜で迎えた。前日の朝市で買ったトマトとビールで独り祝いの酒盛りをし野宿し
た。当時の僕は、坂本竜馬という人物に
陶酔し自分は何か成せる人だと思い込み世の中を変える方法を模索していた。バックパックを背負ってくまなく高知市街
を歩き坂 本家の墓参りをし、その後四万十川から道
後温泉まで旅をした。青春18きっぷサマサ マである、若さ故か...... 僕は
その頃幕末史に没頭し様々な文献を紐解いてこの土佐藩士にたどり着いた、司馬遼太郎
著『竜
馬がいく』を読まれた方にはわかっていただけるだろうけどあの作品の中の彼は非常に魅力的に描かれている(僕も魅せ
られてしまったひとり)、しかしながら 著者はいささか綺麗に描き過ぎたみたいだ。
僕も大人になってわかったのだが、坂本竜馬自身は日本の道標として生きたかったのではなく結果として世の中が変わっ
たのであって、それはただ単に彼のエゴ
の賜物であったに過ぎない、要するに混沌とした世の中にあって彼は楽しいことを追求しただけなのだ。いくつかの彼の
物語や研究書は彼のそんな人間的な部分 より偉大な功績を中心に描かれているがけして真実は歪んではいない。
しかし残念ながら歴史の多くは歪められて伝わっている。
現代の新聞のほとんどが片寄った独自の主張を読者におしつけているように、各時代の歴史書も当時の権力者の正当性を
高めるために書かれている、だからめん
どくさいコトに様々な資料などからいかに真実を見いだすかが読者に委ねられるコトとなる。何者かの意思が反映された
一定の主張や歴史を判断できない人々に 促すのは、ジャーナリズムに反するし救済のない宗教と同じである。
真実はひとつだし我々はその真実を知らないと知らず知らずに誰かを傷付けてしまうのだ。
よくヒトの悪口を言ったり推測や決めつけでヒトを誹謗中傷する方がおられるが、大げさにいうとそのような予断や偏見
が、差別を生み世の中を歪め腐らせてい
くのだ。たいがいその当事者はそれが正義やほんの冗談だと思ってるコトが多い、恐ろしいね。僕は毒を噴くバーテン
ダーではあるがいつも公平でありたいと 思っている、僕の毒なんて愛のある毒なんですよ、ホント......
さて5選です、意外でもないが半数近くの方が何らかの祭りや催しを選ばれた、やはり夏は楽しくなくちゃね。それぞれ
にいろいろな思い出があり楽しませてい
ただきました。幾度夏を過ごしておられるのかは知る由もないし知りたくもないけど暑い夏の対処法なども聞かせていた
だき、なるほどみなさん夏には夏のライ
フスタイルをお持ちのようで大人だなあなんて感じました。僕は夏生まれだけどあまり夏が好きではありません、夏は
じっと暑さを凌いで身体を肥やし(いつ
も?)『夏眠』状態でございます、少しづつ暑さもやわらぎだして秋風の匂いを感じる夕暮れ時です、オリンピックも終
盤に入ったなあ、今年の夏は久々に楽し
い夏でした(2.3残念なコトもあったけど....)。オリンピック以外で国が争うのはイヤだけど全世界の人々が真
実を知り予断や偏見がなくなればきっと
平和で楽しくなると思う。ひとりひとりがそう思える世の中だったらいいのにね、ラヴアンドピース。
今僕は坂本竜馬に憧れるだけの人間ではない、彼が僕を構成してくれたコトに間違いはないけれど、今年僕は彼が没した
年齢になってみて改めて思う、僕はニヒ
ルに世の中を憂いながらも嘲笑し楽しく生きるだけのただのアウトローにしかなれないと.............
★2004.10.10
アウトロー5選の評と粋なライフスタイルについて
当店は皆様に、バーの存在するライフスタイルの提案をしていきたい、と考えている。
不景気の続く昨今、人々は自分のライフスタイルの構築を忘れがちである、まあそれどころではないのかもしれないけ
れど。サーヴィス残業、賃金カット、仕
事の単価の低下など景気のいい時に比べると不安定要素は枚挙にいとまがない。とりあえず酒は呑みたいけど時間的にも
経済的にも余裕がない、だから安くてソ
コソコのお店でいいや、になってしまう。いやいやそれはそれで仕方ないんです、ただ僕はそれでは何か足りないような
気がするんですな。語弊を恐れず簡単に
言ってしまうと、ベタでいいやん、とりあえずこれでいいや、は妥協だし逃げ口上でもある、だからもう少しカッコつけ
てもいいんではないかと思
う。......最近、憧れられるオトナが減ったと思いません? ホントにあなたは今みたいなオトナになるつもりで
したか? もっともっ と粋にやりましょうや!
有り難いコトに当店には毎日毎日同じ話をするようないわゆるジョウレンサンはいない、そのような人々はどこのお店
でもたいてい毎日同じ話をしておられる
し、それなら当店じゃなくてもいいってワケでしょうな。考えようによってはそれは彼等のライフスタイルなのかもしれ
ませんが..............
まあ商売としてはそんな人々がたくさんくる方がラクだし安定収入と考えればいいのかもね、僕にはできないけ
ど.............とにかく、幸か不 幸か当店にはジョウレンサンはいない。
今のところ皆さんそれぞれのライフスタイルで当店を選択してくれているみたいで感謝しております、だからこそ一期
一会の精神でその時々を精一杯演出させ てもらおうと日々精進いたしておる所存でございます。
いろんな店があってそこにはお客さんと店との信頼関係の下にいろんなやり方がある、人々は自分のライフスタイルと
照らし合わせて店を選ぶ。バー文化の粋
さって鮨屋や蕎麦屋のそれに似ているが、残念乍らバーという場所はタベルコトがメインではないためか付加価値的なの
でなかなか人々のライフスタイルには入
り込みにくい、そんなご時世でもあるしね。今日はこんな気分だからあのバーに行こうとか、あれが呑みたいからあの店
に行こうとか、あのカッ コいいバーテンダーに会いたいからアウトローに行こ
う........とか、服を着替 えるようにバーも人々のライフスタイルの選択肢
の中に入れて欲しいです、でないとバーの存在理由がなくなってしまう気がする。勿論、ライフスタイルを確立されてな
い人々には関係なくご利用いただける
が、果たしてそれがバーとしていいコトかどうかもそれはそれで疑問だなあ。やはりライフスタイルって大事だと思うん
ですよね。
では5選、偉そう(いつも?)かもしれませんが、だいたい予想通りの結果でした。いつもより限定された設問だった
せいもあるかな。皆さん皮肉たっぷりの 回答ありがとう!
嫌いなところを参考にさせていただいて、ご返答といくつかのキマリゴトの変更をしたいと思います。
まず、当店は前述の通りジョウレンサンの店ではない為、原則としてどのバーテンダーも無意味に話しかけるコトはご
ざいません、それがたとえよくご利用い
ただいておられる方でも同じです、ですから話かけないからと言ってけしてお客様を嫌ってるワケではございません。但
しお客様と当店の間に信頼関係が築けな いようなら別ですが.........
次に、葉巻きや葉巻き系のタバコは、当店の換気が悪いため今までは了解を求められた方のみ決まった場所での喫煙を
お願いしておりましたが、最近流行って
いるのか知らないけど喫煙する方の急増と喫煙マナーの悪さで一部のお客様からご指摘を幾度かいただきましたので葉巻
きや葉巻き系のタバコは全面禁止いたし
ます。個人的にはウィスキーと葉巻きのマリアージュは好きなのですが、いかんせんコンクリートの換気不足のお店のせ
いですので喫煙者の皆様ご了承くださ
い。じゃあ一般のタバコはいいのかって言われそうだけど......... 何卒ご理解のほどよろしくお願いしま
す。
それから、当店をよくご理解いただいておられるお客様の5名様以上の団体様は場合によりカバーチャージを割増いた
しますがご相談の上でご入店を解禁いた します。
あと、服装についてですが、今まではジャージや寝間着や作業着や短パン、草履履きの方の入店をお断りすることがあ
りましたが、何らかの思い入れのある方
に関しては服装は規制しないことにします。皆様の判断に委ねますが、あまりにもという場合は今まで通りとします。
正直、キマリゴトというのは苦手です。本来なら皆様のモラルに委ねたいところなんだけどそれではあまりにもお店と
して無責任だし、パブリックな場所なの
で一応ライン引きしておかねばならない、ご了承いただきたい。いろんなライフスタイルがぶつかりあって当店は存在し
ています、それぞれがそれぞれを尊重し あうのが粋ってモンでっせ!
ヒトは思った通りのヒトになる。皆さんカッコいいオトナになってくださいまし..........
もっともっと粋にやりましょうや!
★2004.11.25
バーフライたちの愛すべき風景
僕は気に入った映画や本を何度も繰り返し観たり読んだりするのだけれど、バーに携わってから何度も観ていて先日も
DVDを購入した”バーフライ”は、酒
呑みにはもってこいの低俗でありながらも文学的な映画だ。作家役のミッキーロークと酒浸りオンナのフェイダナウェイのな
んとも退廃的な人生と愛を描いてい
る。原作脚本はなるほどさすがのチャールズブコウスキー(本人も劇中バーの片隅にいる)、”バーフライ”とは文字どおり
酒場にいり浸りのヒト?のことであ
る。僕はバーテンダーではあるが同時にバーフライでもあるとこの映画を観てるといつも感じる、結局のところ僕は酒場のあ
のどうしようもない雰囲気が好きな のだ。
酒場にはドラマがある。
たのしいことがあったヒト、仕事で行き詰まって苦しむヒト、アナログかデジタルかなんて議論するヒトたち、愛を育むバ
カップル、女の子を口説いてたらそ
こにカノジョが現れて深刻な状況のヒト、急に泣き出す大柄のヒト、考え事をするヒト、などなどテレビのくだらないドラマ
には負けないくらい酒場には風景が
ある。気持ちいい時もあれば逆にへコまされてしまう時もあるけど、喜怒哀楽起承転結序破急愛燦々、何かわからんけど好き
なんだなあ。
劇中ミッキーローク演じる喧嘩ばかりの呑んだくれに粋さはあまりない、でもそこには何かしらの愛がある。前回、アウト
ロー的なライン引きでいくつかの
ルールみたいなものをこのページに書いたところ、なんで葉巻があかんのとかバーでオンナに声かけて何が悪いなんて反論も
いただきましたが、だから決めな
きゃいけなかったんだよ!と言ってやった、本来なら個人の判断に委ねたいのだが愛がないならしょうがない。いい酒場に
は、いいヒトたちが集まって、いいド
ラマが生まれる、僕はそんな酒場が好きだしそうあって欲しいと愛をもって願っている。
★2005.1.10
マイルスデイヴィスの魂、24的判断力、焼肉エロチシズムと長
距離ランナーが走 りつづける
午前2時、静寂の闇の中で独りソファに座り溜め息をつく、冷蔵庫の扉を開けると世界がオレンジ色に染まる、乾燥した空気か
らか海洋深層水の2リットルの
ペットボトルを一気に呑み干すが喉の渇きは癒えない、オレンジの中でワインにしようかビールにしようか考えてはみたが結局面
倒くさくなって缶を手に取る、
それはジャックバウアーの思慮深い行動とはほど遠くそこには怠惰と諦めしか存在しない、ケーブルテレビにはニンゲンの業と
俗、赤い戦渦の次は裸の女その次 はラグビーと、混乱した頭の中に吐き気のするヴィヂュアルだけが突き刺さる、無意味だ。
音楽チャンネルの音を消して久々にアンプのスウィッチを入れる、アラウンドザミッドナイトである、不思議とラップしてると
思われるクロとマッチする、彼
は王道を恐れず変革していった、賛否両論あるものの結果が全てだ、魂はビーヴァップもヒップホップも変わらない、要はどう時
代を超えるかで単に表現でない
彼自身の変革が全てを伝え続ける、午前3時、アラウンドザミッドナイトでありカインダブルーでありヴィーヴァップな時間。
街から姿を消して久しい人々が時として再び帰り咲くことがある、僕がこの仕事をしていてよかったと思う瞬間のひとつであ
る、彼等はけして立ち止まらな
かったのだ、『やっとここまで辿り着いた...』そうつぶやくアウトローに何かを置き忘れた人々。
ターニングポイントであることを光栄に思う、アウトローもただ単に表現するために存在するのではないし白のカンバスに絵を
描くのはバーテンダーではな
い、他の人と酒を呑む為のルールこそあるがアウトロー自体に主義や主張などない、好きな時に好きな色の絵を描けばいい、網に
いろんな部位を焼いて食べる焼
肉と同じで部位を想像するようにやればいい、イマジン、そうやって少しづつ変革する、マイルスデイヴィスのよう
に......
午前4時、ケーブルの緑色のマットの上のプロレスは決着が着かない、窓を開け4本目の缶を開けても空はまだ藍色の闇で寒気
が息を凍らせる、かすかに花粉
を感じる、この寒さを乗り越えるとまた春が来るのだ、僕も立ち止まらず今年も転がり続けるしかないようだ。