★2005.8.1       真夏の夜の夢  (暑中御見舞)


 夕立ちの後のアスファルトの匂い 汗ばむ胸元にシャツがまとわりつく
 
 エアコンディションの風が香炉をくぐる
 
 溶ける氷の転がる音 ボッサのけだるいリズムに淡い恋の想い出は刹那で
 
 寝苦しく重い熱帯夜の名残りか感傷的に地面に座り込み目を閉じると夢のつづき

 淫靡な夢は淫らな夏の申し子で蜃気楼の如く kokolo の隙間に染みいる  まぼろしと
 
 
 虚無な堕天使が奏でるのは破壊とセックスとロックンロール   断末魔の叫びも同意
 
 絶望を希望に 魔を間に ヒトを縁(えにし)に
 
 変革という勇気 表現という美 善という悪 悪という善
 
 
 何かを置き忘れた人々の思いを僕は知る
 
 真夏の夜の夢はバーカウンターの上に







 
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